自動車産業に追い風!輸出増、経済効果15兆円
中日韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など15カ国が参加する。地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が来年1月1日に発効することが決まった。日本政府の試算では、関税撤廃·削減を受けて輸出拡大などが進み、日本の実質GDP(国内総生産)が約15兆円押し上げられる。自動車部品など工業分野を中心に全体の関税撤廃率は91%(品目ベース)に上り、国内自動車産業には追い風となる。
一方、国内農家に配慮し、主要農産物とするコメ、麦、牛·豚肉、乳製品、砂糖の重要5項目は輸入時の関税撤廃·削滅の対象外とした。
実質GDP換算の経済効果は、日本やオーストラリアなど11カ国が参加する環太平洋連携協定(TPP)の約8兆円の2倍に相当。TPPに加わっていない中韓やインドネシアなど「経済規模が大きい国の参加」(外務省)が要因だ。
日本企業にとって特にメリットが大きいのは自動車部品の関税撤廃だ。日本から中国に輸出する自動車部品のうち最終的に87%が関税撤廃の対象となる。具体的にはエンジン部品のほとんどや電気自動車(EⅤ)のモーターの一部も段階的に関税がなくなる。中国向けのオーブン、電子レンジなども段階的に撤廃される。
July 30, 2018, Toyota, Japan - Workers of Japanese automobile giant Toyota Motor assemble auto parts to newly designed Crown at the company's Motomachi plant in Toyota city near Nagoya, central Japan on Monday, July 30, 2018. Toyota received some 30,000 unit orders for Crown, seven months back orders, after one month of the the vehicle launched on Japanese market. (Photo by Yoshio Tsunoda/AFLO) LWX -ytd-
食品では、中韓向けの日本酒や韓国向けの板チョコレート、インドネシア向けの牛肉などで段階的な関税撤廃を確保。日本が輸入する衣類のほか、マッコリや紹興酒など酒類の関税が自由化される。
RCEPは関税に加え、電子商取引のルールなど幅広い分野が対象。日本が中韓両国と締結する初めての経済連携協定(EPA)となる。国内手続きを完了した日中豪など10ヵ国で先行的に発効する。
日本商工会議所の三村明夫会頭は4日の記者会見で、中国が初めて大型貿易協定に参加することに触れ「大いに評価できる」と述べた。
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