中国アパレル製造業者 受注不足で苦境に

中国アパレル製造業者 受注不足で苦境に

中国メディアが7月19日までに伝えたところによると、中国の紡績やニット、染色加工、縫製を手掛ける事業者は昨年の受注過多の好景気から一転し、今年は受注が急減している。中でも中小零細企業の苦境が目立つ。経済活動が本格的に再開したインドや東南アジアなどの企業に受注が流出している背景があるほか、国内市場は新型コロナウイルスの感染拡大で受注が減少している。中国紡績品輸出入商会の最新アンケート調査によると、新規受注について「明らかに減少している」と応える事業者が全体の85%を占めた。26%の業者が「30%以上減った」と回答。「10～30%減った」と応えたのは39%。同商会の推計によれば、上半期にインドや東南アジアなどに流出した紡績アパレルの注文はおよそ60億ドル(約8300億円)に上る。うち綿糸を紡ぐ紡績品は10億ドル、縫製品は50億ドル。流出先はインドやバングラデシュ、ベトナム、インドネシア、カンボジアが中心。下半期は注文が流出する状況がさらに加速する見込みという。


江蘇省蘇州市呉江区の小規模紡績企業経営者は「新規受注が前年より少なくとも40%減少した。経営環境の厳しさは新型コロナ流行初期の2020年を上回った」と訴える。


一方、中国紡績工業連合会がまとめた1～5月の一定規模以上(年商2000万元以上の企業3万6000社が対象)紡績アパレル関連企業の運営状況では、売り上げが前年同期比7.1%増の2兆0568億元、利益総額は19.5%減の734億元。また、赤字企業比率は26.5%と、前年同期比1.6ポイント拡大した。


 

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